もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

BS世界のドキュメンタリー「オレグの自立~発達障害と向き合う青年の物語~」

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BS世界のドキュメンタリー「オレグの自立~発達障害と向き合う青年の物語~」

スウェーデン2015年
「ロシアの地方都市に暮らす自閉症スぺクトラム障害のオレグは22歳。母親のマリアからは「頑張れ」と叱咤激励されて育ってきた」

こんなに見ていて胸糞が悪くなる番組は初めて。こんなに激しい毒親が出て来るのも珍しい。初めの10分間で見るのをやめようかと思うほど、むかむかした。
毒親にがんじがらめにされるオレグがかわいそうでかわいそうで見ていられなかった。この母親のむかつく事。こんな母親でかわいそう。オレグの自閉症発達障害を彼の個性と認めず、健常者にしようとヒステリー気味に躍起になりオレグを徹敵的に追い詰める。治療さえすれば健常者になれると信じている。しかもオレグを叩く。まわりは母親を責めるが、彼女はかわいそうなのは自分だと言わんばかりに泣く。前回観た、ドキュメンタリー『ミシェルの夢』のミシェルの母親とは大違い。でも実際、こういう支配的で矯正にあけくれるヒステリーな親は少なくなさそうな気がする。しかもあなたのためを思ってって言ってそう。

健常者だったら、家から出られるかもしれないけど、オレグは出られない。

叔父さんみたいな人が出てきて、「いつもオレグが母親と一緒じゃ女の子に声もかけられないだろう。オレグはもう大人だ。あまり干渉するな」と言ってオレグの個性を認めていたが母親は「まだ子供よ!」とかみ合わない。

途中、ロープウェイで同席のおじいさんと女性との恋愛について話していて「振り返りざま、間違ってキスするんじゃ。おまえの柔らかそうな唇なら女の子も喜ぶぞ」 オレグ「胸は触っていいの?」おじい「当たり前じゃ。胸はそのためにある」オレグ「逮捕されるよ」おじい「それはアメリカの話じゃ。ここロシアでは大丈夫だ」って、こらこら。純朴なオレグに嘘教えないで~!

母親は言う事を聞かないと「精神病院に入れるぞ」「今の状態で外にでれば逮捕されるぞ」「去勢されるかもね」などと脅迫。
いつもなら、いちいち台詞とかメモを取るけど、辛すぎて無理。
最低な母親。自分の感情をオレグにぶちまけてあたる。そういうのオレグに言っても。

母親とのやりとりがよく出て来る。母親はいつも徹底的にオレグを追いつめる。うんと言わせるために。でもオレグは言わない。ちゃんと自分の意見を主張する。

父親は幼い頃、母親と離婚している。オレグは一人っ子っぽいからなおさら、母親はオレグにべったり干渉、支配しているのだろう。母親の関心はオレグ一人に向かれいている。
母親「化粧品も買えない女だと思われる。おまえのせいで化粧もできない」とオレグに当たる。オレグは「人の目なんか気にするな」と至極全うな事を言う。

たまに母親はオレグにキスを迫る。オレグは拒否する。母親の異常さが際立つ。
自分に従順でいつまでも子供でいるペットが欲しいだけだろう。

ある時、オレグは母親に「干渉するな、他に男を作れ、男も作れないのに俺に指図するな」と言う。確かに。

そんな中、母親に連れて来られた芝居教室ではお芝居をがんばるオレグ。楽しそうだ。
そしてついに仲のいい女の子の家に! 甘酸っぱい話も相合傘も。

ここでエンド。この女性となら母親から自立できるかもしれない。