もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

BS世界のドキュメンタリー「反骨の外科医」

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BS世界のドキュメンタリー「反骨の外科医」

官僚の役人のようなスェーデンの医療業界に嫌気をさし、エチオピア生まれの妻とともにエチオピアに渡った外科医エーリク。
エチオピアでは人口10万人に対し4人の医師しかいない。

エーリクは1日400人の患者を診る。診断即決、シンプルな言葉で。「切らないと全身に広がり死ぬよ」と。エチオピアには癌という言葉はない。次々と手術、しかもちゃんとした医療器具ではなく、その辺の店で売っている物を代用。初めての症例にも本を読んで対応。
ディレクターと思しき声がまさに私の意見を代弁してくれた。「何の制約もなく医療行為をし(略)思いのままに振る舞える王国を見つけた専制君主と違うのか?彼は自分で編み出した様々な治療のアイデアを無制限に実現できる立場にある。あなたを監督する人はいますか?ここでは好きな事ができる」
矢継ぎ早に診断、臨機応変に手術する姿は崇高で、人々からも尊敬されているのは分かるが、やりたい放題なのは否めない。彼自身は「こんなの先進国ではありえないし、エチオピアは無法地帯じゃないし、法律もある。何より自分には良心がある」と言うが。悪い事をしようと思えばいくらでもできてしまう環境ではある。何しろ彼はまるで神のようだから。そういう問題点はあるにしろ、やるしかない環境なのだ、エチオピアは。

ある癌の少女に何か欲しいものはあるかと看護師が聞いてもわからないと言う。何かを望む事ができない家庭に育っていないから、何かを望むという概念がないという。

それにしても、癌も奇病も多いように感じた。どこの国もこういうものなのだろうか。