もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

高女

2006年8月終り

高女「たかおんな」と読みます。

遊女屋などの二階をのぞいて歩く女の妖怪で、嫉妬深く、しかも男に相手にされない醜女がこれに化するといわれているが、鬼の一種だという説もある。-水木しげる『日本妖怪大全』より-

「愛は信頼のないところでは生きていられないのだ」-キューピッドとプシケの神話より-


退院して1週間後にドイツに帰りました。
こちらはもう秋です。時折雨が降り、一雨降る毎に少しづつ涼しくなるような気がします。樹々も少し紅葉しております。

飛行機はわりと快適でした。
ラウンジ券もらえました!!!!!!(身障者でプレミアムエコノミーだからかな?)
でも時間に余裕がなく10分くらいしかいられませんでした。なんか使い方間違えた。
なんでラウンジに子供がいるんだ?
おとなしくトマトジュース1杯いただきました。係の人が冷たい飲み物でアルコールの言及はしなかったのですが、絶対あったよなあ。ラウンジの活用の仕方もよくわからない。係の人は遠慮なさらずなどど言ってくれたのですが。寿司とかありました。

飛行機の席は通路側で隣は空席、フライト時間も10時間55分といつもより短く、
ビールもサントリープレミアムモルツキリン一番搾り、青いアサヒ(興味なし)があり選べてよかったです。

具合も悪くならず、時差ボケもなくミュンヘンビール1リットルでドイツ再々デビュー。
フランクフルトで一泊し、ミュンヘンビール、HB(ホーフブロイ・ヒトラーが演説した店の)とパウラーナーを樽生で肉と。幸せの味です。

家に帰ると夫が買いだめしておいてくれたエルプリングワインで二人祭り。

日本でのあのストレスの日々はなんだったんでしょうか。
面倒なこと(定期入れ紛失・警察署にて保護される・奇跡・仏壇で祈ったかいあり・すみませんお父さん、お母さん)、イライラ(副作用じゃなかったかも)はほとんど日本に置いて参りました。


ところが、家に帰って4日目にやってしまいました。
やはり、こちらに来ても何もできない俺、回りの日本人はとても優秀な人が多く、若くてきれいで頭が良くて気だてもよくて否の打ち所がない人などいて(き、嫌いだあ)夫と研究の話をとても楽しそうに話しておりコンプレックスに押し潰され、ワイン(上等のリースリングだったのに)でタカが外れ理性がぶっとび久しぶりに号泣してしまいました。またワイングラス割ってしまった・・・。

普段、人に嫉妬したり、人をうらやましがる人を軽蔑していたのですが、やっちゃいました。
上記の高女、キューピッドとプシケの神話しかり、あしべゆうほの悪魔の花嫁しかり。
嫉妬で身を滅ぼす物語は古今東西たくさんあり、醜いなあと思いつつ。

でももうしません。3ヶ月分泣きました。おそらく3ヶ月後の次の帰国までは泣きません。

でもやはり以前からその気はありましたが、病気がひどくなってから、本当に狭量、アホ、思慮が浅くなりました。夫や家族、友達に迷惑かけっぱなしです。毎日、あやまってばかりです。特に夫は本当によくこんな俺の面倒を見てくれてよくしてくれるなあ、と不思議に思うばかりです。