もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

ニイハオ!

イメージ 1

(写真:トリアー駅周辺にたむろする若者たち。手に持っているのは安いビールかコーラ割りビア)

トリアーの街中を歩いているとよく、トリアーのコーラ割りビアを飲んでいるようなガラの悪い若者に
「ニイハオ!!」
「シニージッシュッ!!(中国人!!)」
とからかわれます。

やっとわかりました。
なぜ、トリアーの若者がアジア人にそういうことをしてアホさをひけらかすのか、ということが。

彼らは高等教育を受ける能力のないかわいそうな人たちなのだそうです。
驚くべき事に、同じドイツ人の大学生に対してもつばを吐きかけるというのです。しかも女性に向かって。

彼らの多くは大学のそばのヴァイデングラーベンという所に住んでおります。
大学は山の上にあり、街から大学に行くバスには東経路と西経路の2経路あります。
ヴァイデングラーベンは西側にあります。

我々も以前西側経路を使っておりました。現在は引っ越しては東側の経路を使っております。

70年代、街のスラムのような所に住んでいた人々をなんとかしようと、
大学の近くに安いアパートを建てて住まわせているそうです。
それがヴァイデングラーベンです。
貧乏人が多く、ガラが悪いです。

で、すぐそばに10万人都市トリアー唯一のトリアー大学があるわけですよ。
物心ついたときには逆立ちしても教育システムのせいで行く事ができない。
もう12歳で進路を決めますからね。
進学校に進むか、職人学校に進むか、それよりランクが下の基幹学校へ進むかということを。
彼らの多くは基幹学校生、もしくはそれらの中退者です。
基幹学校なのに、半数は中退するんですって。
14歳くらいなのに。

彼らはトリアー大学生にこう思います。
なんだ、あいつらきどりやがって。
コンプレックスは憎しみに変ります。

西経路のバスの若者の乗客はガラがかなり悪かったです。
日本人と日本語でしゃべっているだけで、軽蔑を込めてげらげら笑われました。
あと、なぜか、インスタントラーメンをそのままぼりぼり食べる子供もいました。(当然、小太り)
その子の影響なのか、西経路のバスにはインスタントラーメンの粉末スープが落ちていることがままありました。

学校のすぐそばの我々がいた寮の駐車場で火災もありました。
皆、あいつらがやったのだろうと言っています。

彼らのコンプレックスたるや壮絶なものがあるようです。
ですから、我々、中国人は(と、勝手に彼らが思っている。彼らにとっては中国も韓国も日本も同じ国で陸続きです)、
彼らの感覚の基準に従うとすれば、
くそ中国人のくせに、トリアー大学に通いやがって、という二重の屈辱に苛まれているのではないでしょうか。
ですから、私も年齢的に学生と間違われたのでありましょう。

彼らが我々を軽蔑するとき、
それはコンプレックスの裏返しであります。

やはり、ドイツは教育システムに問題があるとしか思えませんな。

こんな国が先進国だなんて。