ファウスト

夫とソクーロフのファウストを観に行きました。まだ生きてたんだな。ってタルコルスキーと間違えてるし・・・。見終わったあと変な空気になっちゃいました。もっと夫に「ソクーロフだよ」ってアピールすればよかったです。

エンターテインメント性が全くなくて悪夢に迷い込んだかのような楽しくない物語でした。（ほめ言葉です。）ファウストじゃなくても絶望しそうな陰鬱でうす汚くて発酵しているようなどーしようもない空気感が表現されていてすごいなって思いました。舞台になったくそ田舎の市街地もどこで撮影したんだろうってくらいお話にマッチしていました。全然牧歌的じゃないの。こりゃあ、悪魔や妖怪の1匹や2匹いるわって感じの圧倒的な存在感の町でした。地下の居酒屋はライプツィヒに現存するようで行ってみたいです。森は逆に静寂でした。

悪魔が教会のマリア像に抱きついてちゅーちゅーしているのに大笑いしました。

また人々がやたらわちゃわちゃくっつきたがったり、狭いところに入りたがって肩がわーってぞわぞわしました。笑うとこなんだろうな、おそらく。

冒頭で関税のどーのこーので一部、制作者の意図に関わらず修正を余儀なくしましたとの注意書きが出てがっかりしました。いかんでしょ。ぼかし？　ぼかしくらいでこんな注意書き出る？　何だろ。

これを観ればヨーロッパって何かいいじゃない幻想が崩れると思います。

オフィシャルサイト:http://www.cetera.co.jp/faust/