もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

映画『松川事件』

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松川事件
ど直球。2か月かけてDVD鑑賞。いつなんどき、自分が容疑者にでっちあげられるとも限らないのは今もそう。だから苦痛でも観るべきなのだ。今の方がひどいんじゃないか。

冒頭、官房長官「これは計画的に仕組まれた。三鷹事件と思想が同じ」

映画は赤間が警察署に連れて行かれる所から始まる。有罪ストーリーありきのでっちあげの取り調べ。しかも拷問付き。付き合ってた女性を強姦したんだろと恫喝される。無理やりでっちあげの証言を強制させる。

警察、検事、裁判官、牧師(教誨師)、みんなグル。この事件はすんでの所で死刑から無罪になる。
劇中では福島民報もでっちあげに協力していると容疑者に言わせている。(民報は反省しているのかな)赤間の兄は「真犯人は検察が知ってる」と言っていた。そうだろう。だからでっちあげに必死だ。

赤間「警察は真実を言うと信用しない。嘘を言うと信用されるから嘘を言ってしまった」
警察の思惑通りの事を言うと、酒を飲ませてくれる。

「警察は意地ででっちあげ」
「警察は”インスピレーションで逮捕した”と言った」
裁判官も検察のボロ隠しに協力。
「本事件は労働者階級の民主主義の弾圧のための陰謀だ」

また、この事件の夜、福島で虚空蔵山の祭りが開かれていた。
わざわざ虚空蔵山の祭りの夜に列車転覆がなされたのだ。
人の動きや暗闇にまみれ、実行犯が実行したのだ。
冷血な用意周到さ、憎しみが感じられおぞましい。

この事件自体のおぞましさ、冤罪のおぞましさ、忘れはいけない事件である。

労働組合、デモは国民の当然の権利だが為政者にとっては厄介なのだろう。平気で冤罪を追わせて死刑台に送るのだ。古くは下山・三鷹松川事件のような未解決事件を調べる事によって、日本のおかれている状況の片鱗がわかるというものだろう。

DVDに字幕をつけて欲しい。
福島大学の松川資料室にも行ってみたいし、イベントがあれば参加したい。そして福島民報の新聞記事も見てみたい。


ちなみに未だに福島民報では容疑者の住所が公表される。なぜだとメールしても返事はない。

福島民報 2010/5/13
福島大に「松川事件研究所」 資料10万点分析
http://www.minpo.jp/pub/topics/hotnews/2010/05/post_499.html