2007-11-14 海の向こうで戦争が始まる 本レビュー #その他文学 『海の向こうで戦争が始まる』 村上龍 1977年昭和52年 村上龍 25歳の作品である。 主人公の瞳を通して対岸の町の風景を映し出す繊細な戦争小説の傑作。 対岸の町は祭りからいつしか戦争に変る。 世界の破滅を願わないではいられないが、それは対岸であって欲しい。 そしてそれは戦争という大きな産業に無意識に取り込まれてしまっている 此岸の住人の願望、実像を見事に表現しているといえよう。 よく目を開いて世界を見定めなければならないなあと思いました。