もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

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『弓』
2005年 キム・ギドク 韓国映画

海に浮かぶ船の上で、2人きりで暮らす老人と少女。少女は10年前に老人の手でどこからともなく連れて来られた少女は、17歳の誕生日に老人と結婚することになっているが、船にやって来た1人の青年の存在が彼らのきずなを揺るがし始める。

という設定がもう泣ける。

海にぽつんと浮かぶ船にいる美少女(ハン・ヨルム)はその風貌もさることながら、6才の時に船に連れてこられてから10年間も船から降りたことがないという設定も現実感がないし、老人と少女は一切しゃべらないのでますます現実感がない。老人の生々しい性衝動や少女の排泄シーンもあるのでまるで残酷なおとぎ話のよう。

老人は港から客を案内して釣りをさせる商売をしていて、
暇なときは弓を奏でていて優雅だ。

煩わしい世間と隔絶して、時にはギターなんかを奏でて美少女と二人きりで静かに暮らすというのは男性の夢なんじゃないかな。

キム・ギドク監督の『魚と寝る女』も大好きです。同じように水の中で隔絶しててじめじめしてるの。

それにしても夫に「なんでこんな韓流借りてきたの?」って聞かれたけど、韓流ってトレンディでハッピーで難病で悲劇で若い人が出てくる、消費色の強い物のことじゃないかな。ギドク監督は韓国の作家です。最も夫にとってはイーストウッドも未だにガンマンだからな。説得するのは難しい。