もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

ホセ・ルイス・ゲリン映画祭『イニスフリー』

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ジョン・フォードが故郷へオマージュを捧げた映画『静かなる男』。『静かなる男』の舞台、アイルランドイニスフリーをめぐるドキュメンタリー。テクニカラーの華麗な色彩で描かれるジョン・ウェインモーリン・オハラ恋物語を直接引用しつつ、今も撮影当時そのままの姿で残る緑溢れる村々や自然と共に生きる人々を劇映画の手法を用いながら描いた作品。

公式ホームページ http://www.eiganokuni.com

華やかさのかけらもないイニスフリー(映画の舞台、本当の地名は違うかもしれません)に住む素朴な人々。
上記に緑溢れるという記述がありますが、そんな牧歌的な感じのところではありませんでした。
原始の荒地が続く、暗そうなまさに嵐が丘。ミルクは缶で組んで運んだりと赤毛のアンのようなアーミッシュのような素朴な生活は素敵だな、と思いました。欲深さもなさそうで、もしかしたら最高に贅沢な生活を送っているかもしれません。

また、イニスフリーの歴史は古く、
キリスト教以前のケルト十字架がありました。

1924年IRAが設置した爆弾を牛が踏み爆発するというショッキングなシーンもありました。
平和そうに見えてなかなかハードな所です。

現在は若者に仕事はなくアメリカ等に出稼ぎにいくという有様です。
移民先でのコミュニケーションがちゃんと取れているらしく、
どこそこのもんはどこそこに住んでいるとか、誰それはどこそこの出身だ、など全て把握されている結束力がすごいと思いました。
そんな彼らにとってジョン・ウェインジョン・フォードはヒーローで非常に尊敬されています。撮影時は街ぐるみで行われたもので毎日、毎晩歌って踊って飲みまくってとても景気がよかったといい、村人一人一人が主役の祭りの日々だったことを懐かしむという映画でした。
くそ田舎なりにパブがあってとても楽しそうでした。「今も昔もわしゃビールが好きでな」とぐびぐび黒ビールを飲むおじいちゃんたちが素晴らしかったです。