もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

ハンナ・アーレント

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ハンナ・アーレント
思索するシーンから始まるように、実にハンナが思索します。
孤独に。
それも夫や秘書や友人などの応援があってこそ。ハンナは素晴らしい夫婦関係を築いています。

彼女の論理はユダヤ人であるが故に強制収容所に容れられた経験すらも超越し、客観的にアイヒマン裁判を判断します。

この洞察力はすごいなと思います。勉強、思索って大事だな。

しかもいつどんなときにもハンナは感情的にならない。夫が他の女との噂が立っても決して感情的にならない。ハンナは揺るぎない信念や信条を持っていたように思います。噂は彼女にとって瑣末なもので本質的なものではないのでしょう。

思考することで、人間たりえる。思考しないことは人間でいることを放棄すること。

でも、ハンナの恩師の知の巨人ハイデガーはナチに迎合します。その謎。

思考しても人はナチになってしまう。だからハンナの思索は終わらないのです。

映画にも出てきましたが、記事の見出しだけで判断してしまう人。
見出しを書いた方にも問題があるような気がしますし、それ以上に全文読まない私のような人間も浅はかで愚かな者です。そんな人の批判は取るに足りないものですが、それが数を成すと恐ろしいことにつながってしまいます。
そしてその民意を利用する悪意もあるものだということを改めて感じました。いかんいかん。反省。

また、もちろん選挙は大事なものだと思います。でも選挙をしても選ばれた人はあれな人ばかり。公約も守らない。民主主義が必ず民意を反映しているのか、民意って何かね。

そして正義の話。正義って立場に変わる物で、決して正解が出ないものだと思います。この地球では。

この映画は壮大で世界の問題を突きつけています。そして、今、福島が立たされている現状をも。