もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

2007-06-30から1日間の記事一覧

普通の人

『普通の人』 『平成版 普通の人』 安西水丸 朝日新聞社 普段考えていることや行いが描かれていたりします。 自分の思考、行動は予測範囲内の刷り込みばかりだなあと認識させられ、自虐的に笑ったり、安心したり。 他者とシンクロできるようなできないような…

水木しげる伝

水木しげる伝 下 完全版 戦後編?マンガ (3) 2005 講談社 水木しげる大先生の本を読むといつも心が豊かになります。 戦前、戦中、戦後と、先生が生き抜いてきたのは、 世界を観察し表現するために生かされているようです。 見えない世界を感じると幸せを感じ…

河童の三平

『河童の三平』水木しげる 1988 筑摩書房 独りの昼寝後、起きて孤独感に襲われるような、あの世を少し垣間見たような裏さみしさのある作品です。 死神との出会いで三平は死を意識して生きていくようになります。 そこから、昨日とは違う世界、自分を発見しま…

虚人たち

『虚人たち』筒井康隆 1998 中央公論社 気が狂いそうなくらいおもしろい。 小説家が小説を構想し書く行為を、その小説の主人公・登場人物という立場から描く、というからくりが徐々にわかり始めていくうちに、どんどん薄ら寒くなっていきます。 私という存在…

限りなく透明に近いブルー

『限りなく透明に近いブルー』村上龍 1976 講談社 清々しい読後。 たけだけしさがなく、繊細な作品。

荻窪風土記

『荻窪風土記』井伏鱒二 1987 新潮社 新婚当時、阿佐ケ谷に住んでいたので阿佐ケ谷に思い入れがあります。 『荻窪風土記』の阿佐ケ谷版みたいなものを創作してみたいです。 井伏鱒二氏を巡る、当時の文豪たちとの交流が描かれておりおもしろいです。 章の題…

エディプスの恋人

『エディプスの恋人』筒井 康隆 1981 新潮社 残酷なくらいせつない。 死にさえも救いがない。