もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

創作 オットーくん

オットーくん3 第5話『北極なくなる』

「また、朝が来た、不思議だな」マンモスのマンモはつぶやいた。 ずっと永いあいだ、本当に気の遠くなるくらい永いあいだこのマンモスたちは眠っていたのだった。それをオットセイに起こされIKAEと戦わされるはめになったのだ。いろんな夢を見ていたなあ。あ…

オットーくん3 第4話『IKAE殲滅』

オットーくん3 第4話『IKAE殲滅』 (とんねるずの細かすぎてとかなんとかいう物まね、草間弥生でいけるんじゃないか?) (「チカは何でも中途半端だな」) よみがえる前世の記憶・・・。目覚めるチカオットセイ。 「ねえ、U君、前世の夢見ない?」 「おれ…

オットーくん3 第3話『IKAE』

オットーくん3 第3話『IKAE』 「て、店長~、オットセイの一群が攻めてきます~」 「いや、いや、あれは大事なお客様なのだ、丁重に扱いたまえ(来た、来た)」 「これはこれはチカ様、いつもどうもありがとうございます。今日はどういったご要望で」 「今…

オットーくん3 第2話『オットセイが IKEAにやってきた』

オットーくん3 第2話『オットセイが IKEAにやってきた』 ぷんぷん。こんな野蛮なオットセイ社会おかしいわ! と、チカオットセイはオットセイのメス解放運動、一夫一妻制度実施運動に傾向してゆくのであった。 「自然の摂理に反している」 「このままで我…

オットーくん3 第1話『来世』

ついにチカさんに最期のときが来ました。 チカさんは息をひきとり、オットーくんとともに昇天しました。 その後、チカさんの夫は一人さみしく暮らしました。 時折、虹を一人で渡ってはチカさんとオットーくんと三人で楽しく遊んでいた日々を思い出し涙しまし…

オットーくん2 第5話『夢泥棒とオットーくん』

『夢泥棒とオットーくん』 今夜も何千、何億という人々が眠りにつき、夢を見ます。チカさんもその一人です。チカさんは体が不自由なのでとりわけ楽しい夢を見る事を楽しみとしておりました。飛んだり跳ねたり、サッカードイツ代表の一員となってチームメイト…

オットーくん2 第4話『雷の子とオットーくん』

『雷の子とオットーくん』 ぴかっ、ゴロゴロ・・・。 「あっ、雷だ」 ゴロゴロゴロゴロ・・・。 「きゃー、すごい音したぞ」 とオットーくんは一瞬目と耳を塞ぎました。 目を開けると何やらベランダが輝いています。 「あれ?」と近づくと金色に輝く男の子が…

オットーくん2 第3話『ブラックオットーくん』

オットーくん2 第3話『ブラックオットーくん』 オットーくんの作った抹茶ババロアを食べながら 七並べに興じるチカさんと夫の三人。 「誰? ハートの6を止めてる人~」とぶちキレ気味のチカさん。 「ああ、もうパンクやあ」と残ったカードをしぶしぶ置く…

オットーくん2 第2話『機長はオットーくん』

オットーくん2 第2話『機長はオットーくん』 アナウンス:コンニチハ! きちょーのオットー君です。 ざわつく機内。 客「マイゴット!」 コックピット ぶるるんぶるるん吹かすオットー君(※オットー飛行機のため、他の飛行機とは構造が違うらしい) オット…

オットーくん2 第1話『ナスとオットーくん』

オットーくん2 第1話『ナスとオットー』 オットー「あれ? コンバンハ! ぼく、オットーくん。君は?」 ナス 「(オットー君をいちべつして)僕は茄子だよ」 オットー「それはわかってるよ。君の名は?」 ナス 「名前はないんだよ」 オットー「どうして?…

オットーくん 第5話

ある日、オットー君の作ったアップルパイを食べながらたかはし夫婦がおいしく幸福なティータイムをしているとビーっとたかはし家の家の玄関のブザー音が鳴りました。 夫がドアを開けてみると、汚い格好をした日本人でした。 そのひとはいきなり 「オットー君…

オットーくん 第4話

さて雲の上のあのかわいそうなひとはオットー君がいなくなってからすっかり食欲がなくなって弱ってしまいました。それまでは食べることがとても好きだったのに。こんなにひとりの食事は味気ないものだったっけ? とせつなくぼそぼそと間に合わせの食事をして…

オットーくん 第3話

さて、ここはタイはEUへの輸出向けのぬいぐるみ工場。 低賃金でタイ人が働かされている工場制手工業の工場です。 検品前のオットセイのぬいぐるみの巨大な段ボール箱に、オットー君が空から落ちてすっぽり入ってしまいました。 オットー君以外のぬいぐるみは…

オットーくん 第2話

雲の上の世界では、ただ一人の住人であるサングラスをかけたひとが自分が存在したときに生を謳歌しようと決意しましたが、さすがにひとりきりの生活に飽きてタピオカ入り抹茶ミルクをすすりながら物思いにふけっていると、煙とともにオットセイのオットー君…

オットーくん 第1話

雲の上にひとりのジーパンに白いTシャツで大きなサングラスをかけたひとがいます。雲の上から地球をのぞくと、どうやら自分は神と呼ばれるものかもしれないと思い、頭の上のわっかと背中の後光を自ら工作してつけました。そんなものをつけてみたところで万能…