もいんもいん!

「もいん」とはもとは北ドイツのおはようという意味です。

#映画レビュー

映画『刑事ジョン・ブック/目撃者』

映画『刑事ジョン・ブック/目撃者』 アメリカ社会でのアーミッシュの立場がよくわかる映画。 追われるイングリッシュ(英国人ではなく英語話者)の刑事がアーミッシュの中での生活を通して互いに触れ合う。 子供の目線や登場人物の描き方も非常に素晴らしい…

映画『松川事件』

『松川事件』 ど直球。2か月かけてDVD鑑賞。いつなんどき、自分が容疑者にでっちあげられるとも限らないのは今もそう。だから苦痛でも観るべきなのだ。今の方がひどいんじゃないか。 冒頭、官房長官「これは計画的に仕組まれた。三鷹事件と思想が同じ」 映画…

映画『レインメーカー』

『レインメーカー』 原題「The Rainmaker」 1997 アメリカ 監督:フランシス・フォード・コッポラ 原作:ジョン・グリシャム「原告側弁護人」 貧乏人に保険に入らせ、1回目の支払い請求は全員支払い拒否。ありそう。しかもアメリカは国民健康保険制度がない…

タクシードライバー

『タクシードライバー』マーティン・スコセッシ テレビでやっていたので再見。 トラビスが銃を人々に狙いを定めた瞬間、神の目線を持ち世界は自分の物だと思ったような描写がすごかった。銃乱射や無差別殺人など、理由なんかなくて自分の本当の凄さや存在を…

『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』

『ヴィヴィアン・マイヤーを探して』 宣伝が地味でもったいない!アート系探偵もの。人によって呼び方も国籍も印象も違うヴィヴィアン・マイヤー。写真を撮ってた事も知らなかった人も。共通するのは彼女が変人だって事。過去を語らず途方も無く孤独な彼女の…

『七人の侍』

『七人の侍』黒澤明 設定最高。オープニングロールかっこいい。 一人だけ野伏せりから娘を守るために髪を切らせた農民が他の人から非難されるのが、満州のロシア兵への性接待強要を彷彿とさせ辛かった。 また、三船の農民のやる気のなさ、卑屈さを非難するの…

『ビアポン』

『ビアポン』 笑えるけど、笑えないバカ映画(褒め言葉)、だけど心が動く不思議な映画。あー、ビアポンに人生捧げちゃってるよ。あー、仕事辞めちゃったよ…。食えない競技に人生をかけるスポ根映画。(グレートレースでも仕事辞めちゃう人いるよね・・・)…

ソハの地下水道

映画レビュー『ソハの地下水道』 こういう映画は義務感で観ている。いつからだろう、こういう映画を過去の教訓としてではなく、こういう時代に近づいてるんだと思うようになったのは・・・。自分と違う風習の者への差別はどこから来るものなのだろう。付き合…

ブレードランナー 2049

『ブレードランナー 2049』 神になりたい男、ウォレス社長。荒涼の中、一人のKのビジュアルが物悲しい。彼の心の中の寂寥感はどれほどのものだろう。途中、飽きてしまったが、もう一度、タルコフスキーの『サクリファイス』共々見直したい。 ロスの遠景、テ…

ブラッド・ダイヤモンド

『ブラッド・ダイヤモンド』 フィクションだが社会情勢や問題は再現している。 デビアスはヴァン・デ・カープに。 VAN DE KAAB(映画) DE Beers(現実) ディカプリオがダイヤ密売人で社名がヴァン・デ・カープというのもいい。紛争ダイヤものを映像で観る…

サーミの血

『サーミの血』 強烈な差別故、サーミを否定し、故郷と名前を捨てたサーミ人の少女。仲間からしたら彼女は許し難い身勝手な裏切り者だが、クリスティーナと名前を変えた少女は全てを断ち切って生きる事を決めた。自分で道を切り開くには痛みが伴う。妹の葬儀…

ボラット

『ボラット/栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習』 『帰ってきたヒトラー』と違い、どぎつくてお下劣過ぎるが、アメリカ人の本音を聞き出すことに成功しているので、いいのかな。 ・ボラット「ジプシーの群れに突っ込んでも壊れないか」「確…

悪人

『悪人』 妻夫木君が清水にしか見えなかった。清水と深津絵里がひたすらいとおしかった。肉体労働の清水の生活環境、趣味の車もリアルだった。満島ひかりのむかつき具合が絶妙だった。でも蹴っちゃだめ、首絞めちゃだめ。彼女も都会生活精一杯だった。

アメリ

アメリ かわいい!オープニング細かい!ヒロインや登場人物の設定すごいな。しかもマチュー・カソヴィッツ! アメリが好きなこと、嫌いなことを列挙してささやかな喜びを見出していくのが少女漫画みたいできゅんきゅんくる。何回でも観たいな。 私の嫌いなも…

NO

映画レビュー『NO』2012年 チリ・アメリカ・メキシコ合作 ドキュメンタリータッチで当時のCMに合わせた画像が独特でとてもいいのだ。予告編はかなりあか抜けてる。CM合戦最高。 ピノチェトの映像、まさに将軍様。子供が泣きながら将軍様のために歌う。独…

ベルファスト71

映画レビュー『ベルファスト71』 『ダンケルク』関連で観てみました。何人か出演者が出てますよ~。ノーラン監督のダンケルク原型といった感。敵陣にたった一人イギリス新兵が取り残され住民から追われひたすら逃げる。その時の緊迫した効果音とリアルな手ぶ…

The King

機内で観た韓国映画『(仮題)The King』2017、ハン・ジュリム監督 。オープニングから台詞がかっこよくておもしろくて、ぐっと惹き込まれる。 車内にて部長「安東の河回面がなんで笑っているか知ってるか? あそこの特産物は麻布だ。麻布といえば、大麻な。…

The Prison

機内で観た韓国映画『The Prison』2017、ハン・ソッキュ主演、ナ・ジュリム監督。 監獄物。これ、すごいなー。ムショ全体、ムショの人事すらも操る受刑者、ハン・ソッキュ。ムショを起点にして強盗させる。そして、刑務官や舎弟に金を惜しげも無く渡す。受刑…

バーディ

『バーディ』 ベトナム帰還兵物であり、青春物。そしてベトナム戦争批判。 マシュー・モディーンとニコラス・ケイジがたまらなく愛おしい。 眩しい青春の回想シーンが絶妙に入って来て泣けてくる。 2人の置かれた環境が丁寧に描かれていて、より一層説得力を…

ネブラスカ

『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』 すごい所だな、ネブラスカ・・・。 でもちゃんとバーもあって、 それなりに楽しめそう。 メジャーなビアは週末はないけれど。 ビア片手に親戚一同チェックのシャツ着てアホ面でTV見てる・・・。 そして馬鹿兄弟。 関心…

クリスマス・ストーリー

『クリスマス・ストーリー』監督:アルノー・デプレシャン 紡績の街、ルーベが舞台。女王然としたド・ヌーブもダメ弟、マチュー・アマルリックも良かった。 それにもまして、よくぞここまで長女のクソさを描き演じたなと感心した。息子に対しても家族に対し…

カサンドラ・クロス

『カサンドラ・クロス』 このジャケ(笑)何度観ても絶望的な気持ちになるがついつい観てしまう。観る度に発見がある。カメラアングルすごい。強制収容所行の列車を想起させる。為政者のやる事はいつだってそう。もう不穏な曲がかかってるジュネーブのオープニ…

「老炮兒」(Mr.Six)

「老炮兒」(Mr.Six) 2015年 中国 フォン・シャオガン監督・主演 台湾版アカデミー賞・金馬奨で最優秀主演男優賞 フォン・シャオガン(馮小剛)監督 ANAの機内で観ました。 今回、機内では良作の映画が多くてとても良かったです。 いぶし銀。金ではなく道…

シン・ゴジラ

ハマりました。 冒頭の会議から大爆笑。 実際はもっとまぬけなんだろうな。 ゴジラが苦しんで都心を焼き尽くすシーンは ただ圧倒され魂が震えて涙が出ました。 実写『巨神兵東京に現わる』を彷彿とさせます。 ゴジラ、ただ歩いているだけなのにな。 古代に荒…

『光のノスタルジア』『真珠のボタン』

『光のノスタルジア』『真珠のボタン』 宙からのアプローチの『光のノスタルジア』と水からのアプローチの『真珠のボタン』で描かれるチリの歴史。 映画に出てきたパタゴニアの先住民の人々は日本人によく似ていて他人とは思えない。 彼らの不思議なボディペ…

L.A.コンフィデンシャル

『L.A.コンフィデンシャル』(L.A.Confidential) アメリカ映画 公開:1997年 原作:ジェイムズ・エルロイ(1990年に発刊されたジェイムズ・エルロイの『L.A.四部作』の第3部である小説) 監督:カーティス・ハンソン かなりよくできていてとてもおもしろかっ…

嘆きの天使

『嘆きの天使』(独: Der blaue Engel) 製作・公開:1930年 ドイツ映画 原作:ハインリヒ・マン 監督:ジョセフ・フォン・スタンバーグ 邦題がいいです。 学生の頃に観ていたら理解できなかったかも。 もう涙なくしては観られない。教授職を失ったらただの…

マーラー 君に捧げるアダージョ

マーラー 君に捧げるアダージョ』 原題はカウチのマーラー。フロイトのカウチの上でマーラーの罪が暴かれる。 フロイトの所に行った時点で本当はわかってたんだろうな。アルマの浮気が自分にも責任があるってこと。 苦しむマーラー。それ以上に苦しんでいた…

ハンナ・アーレント

『ハンナ・アーレント』 思索するシーンから始まるように、実にハンナが思索します。 孤独に。 それも夫や秘書や友人などの応援があってこそ。ハンナは素晴らしい夫婦関係を築いています。 彼女の論理はユダヤ人であるが故に強制収容所に容れられた経験すら…

青い塩

愛の色は一色じゃないよ、即、肉体関係に発展しない関係もあるよね、いろいろあるよと元ヤクザのおっさんと若くてかっこいい美人スナイパーに教えられるのでありました。 ややもどかしいけど、やはりそこは名優ソン・ガンホ氏のお人柄でしょう。 プサンって…